無線通信基本講座 第4回 [初級編]長距離無線通信の種類②

目次
1. LTE
LTEとは「Long Term Evolution」の略で、4G(4th Generation)に相当する現在一般的に携帯電話(Cellular)回線として使用されている通信方式です。LTEは2010年頃からスマートフォンの普及とともに急速に発展しました。
現在の携帯電話(Cellular)回線で最も多く、一般的に利用されているものがLTEです。
LTEは厳密には3.9Gなのですが、現在はほとんどの通信キャリアがスマホ上で「4G」と表示しています。
理論値で最大2Gbpsの下りの速度を実現し、それまでの3Gでは不可能だった高速・大容量の通信が可能となりました。
なお、 LTEは通信キャリアと契約したSIMを使用したデバイス(スマホ、タブレット、PC、通信端末、IoT端末、他)のみ使用可能で、MNO(エムエヌオー)とも呼ばれる通信キャリア(docomo, au, Softbank, 楽天)が所有する各社の基地局をアクセスポイントとして、デバイスに電波を届けています。
また、MVNO(エムブイエヌオー)と呼ばれ、独自の基地局を持たない格安SIM業者は、MNOのネットワークの一部を借りてMNOと同様にLTEを提供しています。
LTE使用事例

2020年12月 高度150m未満の空域、2023年4月 高度150m以上の空域にてドローン等においてLTEを利用可能とする制度が整備されました。
LTEにてサービスエリアが広く、高速・大容量のデータ伝送が可能な通信端末、あるいは通信モジュールをドローン等に搭載し、操縦、画像、データ伝送等に利用されることが見込まれます。
2. 5G
5Gは「第5世代移動通信システム」
5Gは「5ギガ」ではなく、「第5世代(5th Generation)」を略した呼称で、一般的に「ファイブジー」と呼ばれています。
なお、LTEは4G(4th Generation)に相当し、5GはLTEの次世代の技術として期待されています。
どちらも”Licensed系”で、通信キャリア回線(docomo, au, Softbank, 楽天)を使用して通信します。
では、5Gとはどのようなものなのでしょうか。
Sub-6とミリ波
5Gには、「Sub-6 (サブシックス)」と「ミリ波 (ミリハ)/(mmWave ミリウェーブとも言う)」の2種類があります。
Sub-6は周波数6GHz以下(日本では3.7GHz帯、4.5GHz帯)の帯域を使用しており、ミリ波は28GHz帯を使用します。
ただ、ミリ波は非常に高周波数の帯域を使用するため障害物に弱く、コストも高いため現時点では普及が進んでいません。
このため、ここでは主にSub-6を中心に見ていきたいと思います。
5G(Sub-6)の特徴・メリット
| 5G (Sub-6) 特長・メリット | LTE | |
|---|---|---|
| 高速・大容量 (eMBB:enhanced Mobile Broadband) |
下り: ~4.9Gbps 上り: ~900Mbps |
下り:~2Gbps 上り:~210Mbps |
| 低遅延 (URLLC:Ultra-Reliable and Low Latency Communications) |
約1ミリ秒 | 約10ミリ秒 |
| 多数同時接続 (mMTC:massive Machine Type Communication) |
1㎢あたり約100万台 | 1㎢あたり約10万台 |
5G(Sub-6)のデメリット
- 電波到達距離:理論値で1Km以内で、LTE(数Km)と比較すると到達距離が短く、結果として基地局など多数・多額のインフラ投資が必要
- 消費電力:高周波で動作するためLTEと比較し消費電力が大きい
5G使用事例

5Gの高速・大容量、低遅延、多数同時接続という特長を生かした利用用途が期待され、利用が進んでいます。
リアルタイム性が重要な建機や農業機械の遠隔操作や、自動車の自動制御運転、遠隔医療などに利用され、4K、8Kの高精細・大容量データのリアルタイム伝送など、その用途は増えつつあります。
スマホで5G使用時の疑問
- スマホで5Gに接続している時にスピードが遅くLTEに接続し直した方が良いケースがあるのはなぜ?
- 5GはLTEと比較し同時接続台数が10倍なのに通信が安定しないことがあるのはなぜ?
理由
その1:
- 5G基地局が充分に整備されていない地域・場所では5Gの電波が弱く、LTEの方が安定している場合がある。
その2:
- 5GにはSA(Standalone/スタンドアローン)とNSA(Non-Standalone/ノン・スタンドアローン)の2種類があり、現時点で一般に普及している5GはNSAの5Gであるため。
- NSAの5Gは4Gのインフラを利用しているため、5Gのメリットを完全には活かせず、5Gの性能が制限される。

3. ローカル5G
docomo, au, Softbank, 楽天といった通信キャリアが設置した基地局を通して通信する公衆網の5Gとは異なり、企業・自治体などが自営で設置する5Gネットワークのことを「ローカル5G」と呼びます。
例えば企業の工場であれば、有線の設備投資が高額であるためローカル5Gで無線化したい、高速大容量の構内無線通信が必要、あるいは構内Wi-Fi通信が安定しないため安定した無線ネットワークを構築したいなどの理由でローカル5Gの検討が進んでいます。
ただし、ローカル5Gを利用するには無線局の免許が必要となります。
このため、「ローカル5G」と区別するため、通信キャリアによる公衆の5Gを「キャリア5G」、「パブリック5G」と呼ぶこともあります。
5Gとローカル5Gの差分点
| 事業者 | 通信可能範囲 | 想定用途 | |
|---|---|---|---|
| 5G (キャリア5G/パブリック5G) |
通信キャリア (docomo, au, Softbank, 楽天) |
公衆 (全国) | スマホ、タブレット、通信端末等で通信キャリアのSIMを使用して一般利用者、企業、自治体が利用 |
| ローカル5G | 企業・自治体等 多数 |
建物内/限定された範囲の土地 | 企業・自治体の 個別のニーズに合わせて利用 |
Telit 無線通信モジュール
LTE製品
5G製品
| FN990A28/40 FN990A28/40-HP |
FN990B34/40 | |
|---|---|---|
| Market | Worldwide (North America, EMEA, APAC) |
Worldwide (North America, EMEA, APAC) |
| 5G FR1 bands | n1, n2, n3, n5, n7, n8, n12, n13, n14, n18, n20, n25, n26, n28, n29, n30, n38, n40, n41, n48, n66, n71, n75, n76, n77, n78, n79 | n1, n2, n3, n5, n7, n8, n12, n13, n14, n18, n20, n25, n26, n28, n29 (DL), n30, n38, n39, n40, n41, n48, n53, n66, n67, n68, n70, n71, n75, n76, n77, n78, n79, n90, n91, n92, n93, n94 |
| 5G FR1 bandwidth | 120 MHz, 2CC CA DL (FN990A28/28-HP) 200 MHz, 3CC CA DL (FN990A40/40-HP) |
140 MHz, 2CC CA DL FN990B34 200 MHz, 3CC CA DL FN990B40 |
| PC1.5 support on n41, n77, n78, n79 bands |
FN990A28-HP and FN990A40-HP only |
N/A |
| 5G FR2 | N/A | N/A |
| LTE bands | B1, B2(B25), B3, B4(B66), B26(B5, B18, B19), B7, B8, B12(B17), B13, B14, B20, B28, B29(DL), B30, B32(DL), B34, B38, B39, B40, B41, B42, B43, B46(LAA), B48(CBRS), B66, B71 | 1, 2, 3, 4/66, (5/18/19/26), 7, 8, 12/17, 13, 14, 20, 25, 28, 30, 29 (DL), 32 (DL), 34, 38, 39, 40, 41, 48 (CBRS), 46 (LAA, RX), 53, 67 (DL), 68, 70, 71, 75 (DL), 76(DL) |

Telit Cinterion
LTE,5G,LPWA,Wi-Fi
Telit Cinterion はセルラー(LTE,5G)やLPWA、WiFiなど各種ネットワークに対応するIoTモジュール、IoTプラットフォームなどを製品ポートフォリオとし、クラウド側で動作するアプリケーションやマネジメントツールの提供まで、顧客のIoTサービス展開を一気通貫でサポートする体制を持つことを強みとした提案を行います。














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