はじめに
カメラでの撮影を始める準備として、撮影したい対象物が、SWIR帯域(近赤外線帯域)に特徴的な反射率や吸収率を持っているかどうかを確認します。
Foreign Object Detection
SWIRカメラ(近赤外線カメラ)による異物検知システム。省人省力化を実現。
SWIRとは“Short Wavelength InfraRed”の略で日本語では近赤外線を意味します。
SWIRカメラ(近赤外線カメラ)では、SWIR帯域の光の吸収特性や反射特性を利用し、人の目(可視光)では捉えられないものを撮影することが可能です。
食品検査や半導体検査、識別分類、監視、偽造防止など様々な用途でご活用頂けます。
実際にSWIRカメラ(近赤外線カメラ)を使用し撮影した画像と可視光カメラで撮影した画像の比較となります。
プラスチックボトル |
醤油・クリップ(金属) |
可視光カメラでは見ることが出来なかった醤油ボトルの中のクリップが、SWIRカメラ(近赤外線カメラ)の特性により、ボトルや液体を透過することで見えるようになりました。 また、この透過する特性により異物混入の検査や、充填後の液量検査、梱包後の製品検査など多くのケースでの利用が期待できます。
シリアル |
木の葉・小枝・段ボール |
可視光カメラでは、シリアルの中にある木の葉・小枝・段ボールは検出が難しい状態でしたが、SWIRカメラ(近赤外線カメラ)を利用し異物とシリアルを判別が可能になりました。 SWIRカメラ(近赤外線カメラ)は人の目では判別しづらい異物の検出にご活用いただけます。
通常のラムネ |
吸水したラムネ |
可視光カメラでは、“通常のラムネ”と“吸水したラムネ”に特に違いが見られませんでしたが、SWIR光(近赤外光)の水分を吸収する特性を利用し、SWIRカメラ(近赤外線カメラ)では“吸水したラムネ”の判別可能になります。 この特性により、錠剤や食品の吸水検査などで活躍が期待されます。
ご覧いただいたようにSWIRカメラ(近赤外線カメラ)では可視光カメラで見えなかったものが検出できます。
実際に現場でSWIRカメラ(近赤外線カメラ)での検出ご活用いただく場合は、撮影した画像をソフトウェアで処理を行う必要があります。
レスターでは、パートナー企業と共にお客様にとって最適な画像処理システムを提案します。
以下は、SWIRカメラ(近赤外線カメラ)で撮影した画像をソフトウェアで二値化処理を行い、異物の検出とO/N判定を行った一例となります。
SWIRカメラ(近赤外線カメラ)による検査を導入する際には、下記の様なプロセスが必要となります。導入検討に際しデモをご希望のお客様は下記フォームよりお問い合わせください。
カメラでの撮影を始める準備として、撮影したい対象物が、SWIR帯域(近赤外線帯域)に特徴的な反射率や吸収率を持っているかどうかを確認します。
SWIR光(近赤外光)は、通常我々が使用している照明機器(蛍光灯等)からは発生しない為、SWIR(近赤外線)に対応した照明やレンズなどの機材を準備する必要があります。
被写体をセッティングし、光源を照射して撮影します。
何種類かの波長で撮影して画像を比較し、最適な波長を選択します。