測距センサーとは?測距センサーの主な種類や仕組み、使用例をわかりやすく解説

測距センサーとは

目次

  1. 測距センサーとは
  2. 測距センサーの主な種類と仕組み
    1. 光学(Lidar)
    2. ミリ波(Radar)
    3. 超音波センサー
    4. ステレオカメラ
  3. 測距センサーの使用例と応用例

測距センサーとは

測距センサーとは、ある対象物から、他の対象物間の距離を計測できるセンサーのことをいいます。

距離の測定を応用に、その距離の変化量の検知を利用する事で、位置の制御や寸法の測定、あるエリアへの人物の検知など使用が多様化しております。

測距センサーの主な種類と仕組み

光学(Lidar)

Light Detection and Rangingの意味で、光の位相差を活用した計測方法になります。

LED(Emitter)側から、IRを送信側から発信し対象物から反射されてきた信号を受信側で受信し、その位相変化量から距離を測ります。

00_lidar-illust.png

ミリ波(Radar)

Radio Detection and Rangingの意味で、電波を活用した計測方法になります。
ミリ波とは周波数が30GHz~300GHzの電波の事をいいます。

電波を送信側送信アンテナから送信し、対象物から反射してきた反射波が受信アンテナに戻ってくるまでの時間を測定し、その時間差から物体間の距離を計測します。

00_mmwave-illust.png

超音波センサー

超音波を送信側から発信し、対象物から反射してくるその超音波の時間差を計測します。

人間が聞こえる音(=可聴音)の周波数は20Hzから20KHzの範囲であり、可聴音を超える音波(音の振動)を超音波と言います。

00_pulse-illust.png

ステレオカメラ

2個のカメラを用いた測距センサーです。

2つのカメラを用いて対象物を複数の異なる方向から同時に撮影することにより、カメラの 画素の位置情報から、奥行き方向の情報も計測します。

人間が両目を使い物体を3Dで捉えている原理をイメージしてもらえるとイメージが沸きやすいかと思います。

00_stereocam-illust.png

各センサーの特徴まとめ比較例

  光学
(Lidar)
ミリ波
(Radar)

超音波

カメラ

測定距離
~数十m

~200m

~数m

~数十m
測定精度 数mm 0.1mm単位 10m程度まで 数十cm
検出対応速度
30万km/s

30万km/s

331.5m/s

小型軽量化
測定可能環境 雨天
霧/雪
暗所
明所
センサーが汚れた状態
での検出
検出しにくい
物質例
ガラスなど光を透過するもの 非金属材
低反射率の物
吸音性が高いもの
(布、スポンジ)
逆光
導入コスト 高価   安価  

測距センサーの使用例と応用例

Lidar

  • 車:車の周りに他車や物体や人がいないかなどの衝突回避。
  • 顔認証:顔の凹凸を多点で計測し、顔の深さを計測した顔認証。
  • ロボット:衝突回避。ピッキングロボにおける3D計測した物体の仕分け。

ミリ波

  • 車:電波を使うため外乱光に強い。距離を延ばせる特徴から、車の周りに他車や物体や人がいないかの衝突回避。
  • セキュリティ機器:金属の反射率が高いことによる、危険物(刃物、拳銃 等)所持の検知。危険エリアへの侵入防止。
  • 生体監視機器:鼓動検知による車内への子供放置の防止検知。老人施設での老人の鼓動確認。
  • その他:トイレや、自宅での孤独死など、プライバシーの観点などでカメラが設置できない箇所の代替え技術。

超音波

  • 車(駐車支援)
  • 車のオイルの汚れ計測
  • ガソリンなどの流量計測

ステレオカメラ

  • 障害物検知
  • 3次元検知
  • 車の自動ブレーキや白線認識などの運転支援

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